廃棄された「大分一家6人殺傷事件」

●大分家裁本庁(番号18)

 平成12年8月14日に大野郡野津町で発生した、当時15歳の少年による家族6人殺傷事件

【事件概要】

大分一家6人殺傷事件。2000年8月14日午前2時50分、大分県大野郡野津町(現:臼杵市)で発生した事件であり、当時15歳の少年による隣家殺傷事件、または当該事件の一般的な呼称。

【加害者と、加害者の家庭】

事件当時、県立高等学校の1年生で15歳であった。3世代、5人家族の次男で、「真面目」「いい子」との評価を受けていた。

いわゆる共働きの家庭であり、父親は厳格な性格であった。感情起伏が激しく、少年が幼少時に夫と妻は1年ほど別居していた。

【事件と加害者】

風呂場から侵入し、サバイバルナイフを使用して殺傷する。抵抗されたため、加害者は結果的に軽い傷を負った。

事件当日の午前6時45分、殺人・殺人未遂の容疑により逮捕される。逮捕後は反省の言葉を口にしている。

【被害者】

寝込みを襲われ、3人が死亡、1人が重体、1人が重傷、1人が軽傷を負った。

民事では2億4000万円の賠償と加害者の35歳までの個人情報等の報告を求めた。この条件を加害者側は承諾したため、既に和解した。

【犯行動機】

「被害者宅の風呂を覗いた」との疑いをかけられ、父親に厳しく注意されたり被害者宅全員から無視されたりするなどの屈辱を受けた。このことを恨んでの犯行とされる。実際に風呂を覗いたかどうかは不明で、少年は「(風呂は覗いておらず)煙草を吸っていただけ」と自供している。

【犯人の精神鑑定の結果】

重度の行為障害(狭義の精神病ではない)と診断され、責任能力を肯定している。

(Wikipediaより)

資料廃棄調査結果

本件記録は、裁判官により司法修習生の指導に用いられており、たびたび、裁判官室に貸し出されていた。本件記録の保存期間満了前に行われた管理職ミーティングで、本件記録を特別保存に付す必要があるのではないかという話が出たが、その時点では廃棄時期がまだ先だったことや、具体的な作業内容も分からなかったことから、廃棄の時期に検討すればよいということになった。その管理職ミーティングで話し合われた内容は、後任者に引き継がれず、廃棄時に特別保存の検討がされなかった。廃棄時の管理職は、本件記録を裁判官が活用していると認識していた一方で、決裁に上がってきた廃棄目録には事件の内容までの記載はなかったことから、本件記録が廃棄されるという認識はないまま、2項特別保存に付すか否かについて所長に諮ることはなく、本件記録の廃棄手続を進めた。

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